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初稿を提出しました

お久しぶりです。

三日ほど前に、四年ぶりぐらいに商業文庫向けの初稿を提出しました。

リアルで抱えている問題が奇麗に片付いたわけでもなく、流動的な状況と格闘しつつの執筆で、
最初は日に1ページでも書けたらいい、しばらくしたらそのノルマを2ページ、3ページ…と
まさにリハビリしながら一行一行這うように進めていった執筆でした。

「この話を完成したらきっとめちゃくちゃ嬉しいぞ! 踊るんじゃないかな!」
と思っていたのに、担当さんへのメールに初稿のワードファイルを添付して送信した後、
予想に反して、しばらくは茫然としていました。

自分でも喜びが沸いてこないことが不思議で、ツイッターで「なんでかな~」って
つぶやいていて、「出来上がってよかったねえ」ってお友達に声をかけてもらったりしているうちに、
不意打ちで涙が溢れてきました。

嗚咽で画面が揺れて何も見えないぐらい、泣けて泣けて、そうなって初めて、
どうしてもこの話を書かずには終われないという執念みたいなものと同じ量だけ、
自分で自分を信じきれないというか、本当にこの話を完成させられるんだろうかという
不安もあったのだなあということに気づきました。

そして、この世界から自分の心を引っこ抜いてしまうのが寂しい、
書き終えるのが惜しい、まだまだこの二人のことを考えていたいのに、
という感覚が懐かしくて、ああ、小説を書くのって楽しいなあ、
わたし、すごく楽しかったんだなあ、ということに気づいて、胸がいっぱいになったのでした。

見放さず定期的に連絡をくださり、励ましてくださった担当さんや、
行き場のない思いやかたちにならない願いを辛抱強く聞いてくれたお友達、
新作を読みたいです、とお声をかけてくださった読者様には、感謝してもしきれません。

今、担当さんからのお返事を待っているところで、
ちゃんと商業レベルの作品になっているのかどきどきしています。
そのお返事がいただけるまで、刊行されるのかどうか定かではないのですが、
わたしにとっては、とにかく書けたことそのものに価値があったというか、
自分の中で特別な位置づけの作品になるのだろうな…と感じています。

無事に刊行されたらいいな。
そうしたら、きっともう一度号泣してしまうに違いありません。


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夏乃穂足
Posted by夏乃穂足